●実現可能性の高い治療計画の立案
◆固定源の考え方の導入
矯正治療は、綱引きによく似ています。移動したい歯と移動したくない歯の本数を考慮して、歯の計画を立案します。
上顎臼歯を後方に移動する場合、同時に移動する歯は2本の歯に限定しています。これにより、上顎臼歯が後方に移動する反作用により上顎前歯が前方に傾斜するのを防止します。
◆歯の移動に必要な空間を確保後の歯の移動
まず歯を移動するスペースを確保してから歯の移動を開始します。
上顎前歯の叢生(がたがた)を改善する場合、まず側方歯群(小臼歯、犬歯など)を側方に移動し、上顎前歯部に空隙を作り出してから初めて、上顎前歯の叢生を改善します。
◆歯の歯軸方向断面図の参照による無理のない歯の移動
治療目標および初診時から治療目標の歯の位置まで歯を移動する移動経路の設定に際し
①歯の歯根尖が皮質骨に干渉しない
②歯根が皮質骨に囲まれた領域から逸脱しない
以上2点を達成するため、CT撮影データより作成した歯の歯軸方向断面図を参考にします。
◆正確なアタッチメントの設置
治療に不可欠なアタッチメント
拡大鏡で拡大してチェックします。
正確に装着されたアタッチメントにより、歯の移動の実現性が高まります。
●患者様のモチベーションの向上
患者様の治療に対するモチベーション向上のため、治療宣誓書をお書きいただきます。
これにより、患者様のインビザライン治療に対する関心が高まり装置の適合性が向上し、治療結果の実現性が向上いたします。
●受診時毎の治療達成度の評価
受診時に必要に応じてデジタル印象(itero)をお撮りし、同じステージのクリンチェック治療計画と比較検討することにより、治療達成度を評価します。
●適切なリカバリー処置の実施
装置の不適合が生じたら、早期に適切なリカバリー処置を行なうことにより、装置の再製作を回避することができる。